◆おきゃくさま

かわいいショタ(二重取り消し)小学生男児が、ドアの隙間から覗いています。

仕事中のわたしは気になりつつも、
知らぬふりをしていた。

トントン！

お？

三人の男の子。
5年生前後だろうか。

「すみません。ボールが乗っかっちゃって、取ってくれますか。」

わたしでよければ！！！


よくよく聞いてみると、
うちの会社の
屋根の上にボールが乗ってるという。

真下からでは、見えない。


「オレンジのふわふわしたボールなんです。」

あーそうですか。
ボールならこの傾斜で転がってこないもんか。

「空気が抜けてるんです」

空気が入ってるものを使いましょう。
屋根に上がったときに、落ちてくるので便利です。

取ってあげたいのは、やまやまですが。
わたしは屋根に登れません。

「はしごがないと無理だねぇー……」

第一ボールが見えない。
離れたところへ移動してみた。
あった！
屋根の雨よけから30cmくらい上のほうに
オレンジのボールが見える。

空気が入ってたら……
落ちてくるのに。

ちょこんとボールが乗っている。

「大人でも無理かー」

か弱いので無理だね。

「これ使えば？」

手渡されたのは、虫取網。
屋根際にひっかかってるなら、頑張れる。
これを渡されても、やはり梯子がないと無理だろう。

「大人なのに取れないのかぁ。」
大人でも、私のような人だと取れません。

頑張って取ろうとしたふりをして、
『誰か梯子を持っている大人の人いないかな？』
と、問いかけてみた。
子供たちは探すため、散らばっていった。


ふぅ。とりあえずボールも気になるが、わたしは仕事中の身。
仕事はどうでもいいが、電話番なのに部屋にいないのは問題だろう。

戻ろうとした。
ためしに、小石をボールにぶつけてみた。

を？
当たったのかしらんが、ボール落ちてきたよ！！！

そんなこんなで、お昼ごはんいただきます。



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